青のキセキ

「翔さんと海堂さん、仲がいいんですね」

クスクス笑いながら言うと、


「まぁね」

「大学時代からの付き合いだしな」

と、否定しない2人。



「ま、これからは、ちょくちょく店の売り上げに貢献させてもらうさ」

と、海堂さんがグラスを運びながら言う。


「何なら、毎日来いよ。じゃんじゃんお金を落としていってもらおうか」


「ははは。そうだな」


その話を聞いていた私は、


「奥様がいるのに、毎日はまずいですよ。」

と、思わず口を挟んだ。



「え?」

目を丸くした海堂さん。


「遥菜ちゃん、こいつ、奥さんと別居中」

「おいおい。誤解を招くような言い方やめろ」

海堂さんはそう言うと、私をみて、

「仕事の関係で、会社の近くにマンション借りてるんだ。平日はマンション暮らし。週末は家に帰ってるよ」

と言葉を続けた。