青のキセキ

チャペルまで2人並んで歩く。



胸の鼓動が段々大きくなる。




(大丈夫、怖くない.....。大丈夫.....)



男の人と2人の空間。



沈黙が余計に胸の音を大きくするような気がして、堪えきれず海堂さんに話しかける。




「ス、スーツ、汚しちゃってごめんなさい。大丈夫ですか?」



「ん?あぁ。気にすんな」



切れ長の目で優しく微笑む彼。



「すぐに拭いたし、そんなに何度も謝らなくていい」




「ぶつかって謝った時に無言だったから、怒ってるのかと思いました」




彼が怒ってない事に、ホッとした。