青のキセキ

「ちょっとな…」

「ちょっとね…」


私と海堂さんの声が重なる。






『そろそろお時間ですよ~』


ドアの向こうから、スタッフの声が聞こえた。




「じゃ、先に行ってるね!」

久香に告げ、控え室を出ようとしたとき、


「おい、待て。俺も行く」

と、海堂さんが背後から近付いてきた。





――――――――ドクン





鼓動が脈打った。