青のキセキ



こんなにゆったりとした時間を過ごすのはいつ以来か。



3年前、美空がいなくなってから俺は綾との生活を復活させた。とはいっても、それは俺の意思とは関係なく、綾が半ば強制的にマンションに押し掛けてきたというのが実際の所だ。


妊娠している綾を拒否することも出来ず、結局、そのまま一緒に暮らすことになった。

最初は鬱陶しかったが、綾の出産が近づくに連れてその気持ちが薄れていったのは否めない。


増えていくベビーグッズで、いつの間にか部屋の一室がいっぱいになった。


綾のお腹のこどもは順調に育ち、あっという間に臨月を迎え、無事に女の子が産まれた。


仕事で立ち会うことは出来なかったが、初めて赤ちゃんを抱いた時は泣きそうになった。



綾と二人で考えた名前は和奏(わかな)。


慣れない育児に奮闘する毎日。

大変だったが、一日一日違う表情を見せる和奏を見ると、いくらしんどくても頑張れた。


和奏が生まれ、綾との溝も埋まりつつあった。


美空の想像どおりに...。










だが...。