青のキセキ








いつの間に寝てしまったのか...。


気が付けば、病室の中にはお日様の光が差し込んで明るくなっていた。










「気が付きました?気分はどうですか?痛い所とかありませんか?」

点滴を変えに来てくれた看護師さんに聞かれ、

「大丈夫です」

と答える私。



「朝食、お持ちしますね。食べられそうですか?」


体温と血圧を測った後に聞かれ、そう言えば、昨日の朝ご飯を食べてから何も食べていないことに気が付いた。



だけど、食欲なんて無くて。



「食欲がないので...」


と言って断った。



「何か食べたくなったら言ってくださいね」


と、無理強いすることもなく部屋を出ていく看護師さんの後姿を見送る。





無気力なままベッドの上で寝ているだけの私。






ゆっくり目を閉じると、思い浮かぶのは愛しい人の姿だけ。