美空のマンションが見えた所で、俺と久香さんが車を下りた。
「コインパーキングに停めてくる」
翔がそう言って走り去った後、俺達は急いで美空の部屋へ向かった。
エレベーターのモーター音が狭い密室に響く。
それと共に、自分の心臓の音が体内に響くのを感じた。
たった3階に上がるだけなのに、随分と長い時間のように感じられる。
美空に会えば、翔の言っていたことが本当かどうか分かる。もし、本当に俺と別れるつもりだと言われたら?
いや、無理だ。別れるなんてできない。
こんなにも愛してるのだから。
では、綾はどうする...?
頭の中で堂々巡り。
結局、答えは出なくて。
エレベーターが止まり扉が開くと同時に、俺は美空の部屋へと駆け出した。
チャイムを何度か鳴らしたが、美空が出てくる気配は無い。
再び言い様のない不安に苛まれ、動悸が激しくなる。
ドンドン!!
と、拳でドアを叩くも、静まり返る部屋。
開いているはずはないと分かっていながらも、念のため玄関のドアを開けようとしたが、ガチャガチャと音がするだけ。
焦る俺の横で、久香さんが美空の携帯に電話をかけたが、やはり応答は無いままだ。
翔の言う通り、もう寝てしまっているのだろうか。
胸の鼓動は最速へ。
