歯を食い縛り、涙が溢れそうになるのを堪える。
課長に見られないよう涙を拭い、必死に口角を上げた。
そして、課長の背中に額を当てた。
課長の匂い、温もりを感じて、胸がいっぱいになる。
「ん?どうした?」
振り返ること無く聞く課長。
大好き。
愛してる。
溢れる想い。
「旅行...とても楽しかったです。こんな素敵な指輪まで買ってもらって...私...幸せです」
左手に光る青い石を見ながら言った。
そして、ゆっくり瞳を閉じて...。
「ありがとう...」
心を込めて呟いた。
今まで...ありがとう。
幸せな時間をありがとう。
愛してくれて...本当にありがとう...。
