次の日も、朝から何にもする気になれず、結局、一日中ベッドに横になって過ごした。
久香は朝から何回かメールをくれた。
一花ちゃんの画像を添付してくれたりして、久香なりの気遣いが感じられて嬉しかった。
無邪気な笑顔の一花ちゃんをみると、心が癒される。
持つべきものは友達だというけれど、本当にそう思う。久香がいなかったら、私は今頃どうなっていたか...。
夜8時。
携帯に着信があった。
発信者は......愛しくてたまらない想い人。
きっと私を心配して電話してくれたんだ。携帯を片手に、出ようか出まいか思案する。
このまま避けているわけにはいかないんだよ。
心の傷が癒える日が来るのかどうかは分からないけれど、体の傷が癒えたら会社にも行かなければならないんだから。
そうすれば、また今までと変わらない日常生活が始まるんだ。
いつまでも課長と、このままでいられない。
だけど、課長に何て言えばいいの...?
自分が何をすればいいのか分からないまま、私は手の中で震える携帯を持ち直し、耳に当てた。
