食欲も無く、何も考えたくなくて。
ベッドに横になって目を瞑る。
けれど、修一さんが私を見下ろす顔が瞼に焼き付いて眠れない。
目を閉じるのが怖くて仕方ない。
病院でもらってきた睡眠薬を飲もうとしたけれど、いざ飲もうと口にした瞬間、慌てて吐き出した。
先生はお腹にいる赤ちゃんに影響はないと言っていた。でも、飲めなかった。
お腹にいる、課長の赤ちゃん。
愛する人の子供がお腹にいる...。
ねぇ、課長。
赤ちゃんが出来ました。
課長に言うことは許されないけれど、もし、もしも...私が妊娠したことを知ったら...
課長は喜んでくれるのかな...?
