青のキセキ



「そりゃ来れないか...。あ、こちらの話です。すみません」


俺を一目見て、そう呟いた男。


意味不明。





見た感じ、背は俺と同じくらいだろうか。端整な顔立ちをして、見るからにいい男だ。


「JPフードの海堂です。美空と佐山の都合がつかず、代わりに参りました」


頭を下げ、挨拶をする。



「佐伯修一です。この度はお世話になります」


低めの声で、相手も頭を下げた。




「こちらこそ、この度は弊社にご依頼をいただきありがとうございました。こちらにデータが入っておりますので、ご確認頂けますでしょうか?」


鞄の中から封筒を出し、中身を確認してもらいながら相手に渡す。


「ありがとうございます」


メディアに保存されたものについても、全て確認してもらい、彼に受け取りのサインをもらい、この依頼については全て終了した.....はずだった。




「それでは...」

と席を立とうとした俺の手を、佐伯が掴んだ。



「何か?」





「その時計、フレデリックコンスタントですよね?もしかして...あなたが遥菜の彼氏...ですか?」




は?





こいつ、今、何て言った...?