青のキセキ



「気付いてなかったのね。おそらく、5週目に入った頃だと思うわ」





全然気付かなかった。



修一さんと別れてから、定期的にくるようになった生理。


今回少し遅れてるとは思っていた。それに胃のムカつきや吐き気もあったのは確か。


だけど。


それは修一さんに再会したせいだと思っていた。彼と会った不安や恐怖で、精神的なストレスのせいだと...。






思い当たるのは...課長が出張先から突然帰ってきた、あの日の夜。










「それと...」




先生が言葉を続ける。




「今回のことについてなんだけど、警察への連絡はどうする?」



「...え?」



「警察に言う為には、あなたの同意が必要なの。証拠もあるし、相手を捕まえることは簡単だと思うの。ただ...警察に言うからには、かなりの覚悟が必要になる。言いたくないことを聞かれたり、辛い思いをすることになるかもしれないから。きちんと考えて」




「......」




聞いたことはある。性的な被害に遭って警察に行っても、嫌な思いをするから行かない人が多いって。


泣き寝入りする人が多いって。




昨夜のことを思い出して震える身体。




許せない。修一さんを許すことなんてできない。



だけど...。