青のキセキ

仕事の打ち合わせを終え、一区切りついた所で、石川が
「俺達もそろそろ...」
と、腰を上げた。


それに吊られるように、美空も立ち上がった。


コーヒーカップをお盆に乗せ、炊事場へと下げて行く彼女の後姿を見送る。


その後ろ姿が弱々しくて、寂しそうで...。



「美空ちゃん、大丈夫かな...」



俺の後ろで石川の声が聞こえる。



「どうした?」



「実は、彼女...さっきから具合が悪そうだったんですよ。『大丈夫』だとは言ってたんですけど...」


石川の言葉が胸に突き刺さる。



美空を苦しめているのは、他の誰でもない。


俺だ。





「様子を見てくる...」


石川にそう告げ、部屋を後にする。



「俺、タクシー呼びます」


背後で石川の声が聞こえたが、俺は振り返ることなく炊事場へ向かった。