美空の柔らかな唇。甘い吐息。
自分の欲求を抑えられず、噛みつくようにキスをする。
美空が愛しい。美空が欲しい。
――――抱きたい。
何故こんなに愛しいのか。理由なんてない。
美空の手が俺の首に回され、キスに応えてくれる。
美空の衣服を一枚ずつ脱がしながらベッドに移動し、押し倒すように横になる。
ふと目に入る、腕時計。
「似合ってる」
美空にそういうと、恥ずかしそうに頬を赤く染めた。
俺が贈った時計を着けてる美空を見ていたい気もするけれど、今の俺には邪魔になる。
美空に断って、時計を外した。
俺を見る美空の瞳が艶やかで、脈拍が激しくなる。
心臓の音が、頭に響く。
もっと、もっと美空を感じたい。
そう思うや否や、俺は美空に再びキスをした。
恥ずかしさのせいか、目を合わせようとしない美空が可愛い。
でも、このまま抱いていいのか?
今なら、まだ間に合う。
お前を傷付けたくないから...。
「本当にいいのか?」
美空に確認すると、彼女は小さく頷いた。
嬉しくて、愛しくて。
自然と笑みが零れる。
ワイシャツを脱ぎ、上半身裸になった俺を、下から美空が見上げる。
美空の澄んだ瞳。
もう、抑えられない。
俺の眼下には、愛しい女。
上がる心拍数。