それから、頼んだ料理が次々と運び込まれてきた。
見るからに美味しそうな料理。信楽焼きのお皿が、料理を更に引き立てている。
課長がおすすめするだけあって、本当にどれも美味しかった。
ビール以外にもカクテルやチューハイなどを飲んだ。
とくに梅酒が美味しくて、つい飲みすぎてしまう。
結局、10時頃まで飲み食いした私たち。
明日も会議だし、そろそろホテルに戻らなきゃね。
女将さんに挨拶をして、店を出る。
酔いを醒ましながら、賑やかな通りを歩く。
課長の真横を歩きながら、胸が高鳴るのを我慢する。
時々触れ合う手と手。
いつの間にか、繋がれる手。
「か...課長。誰かに見られたら...」
「今日ぐらい、いいだろう?」
課長の手にさらに力が込められる。
酔ってるからか、私も指を絡ませる。
こうして、堂々と手を繋いでるなんて、信じられない。
課長が好きすぎて胸が、心が震える。
