青のキセキ

土曜日の朝。


7時に綾が起きてきた。


俺は既に準備も出来ていたので、綾の用意を出来るのを待つのみだった。

綾が準備をしている間、新聞を広げながら活字に目を通す。




「お待たせ」


綾に声を掛けられ、新聞を畳んだ俺は飲み物を入れたクーラーボックスを車に積むために腰を上げた。





その瞬間。




綾の唇が俺の唇に




――――触れた。




「大和、好きよ」


唇が離れたかと思うと、綾はそう言って俺に抱きついてきた。


「綾...」


綾の体を支えながら、俺は美空の感触を必死になって思い出していた。