青のキセキ

いつの間にか、店内には他のお客さんはいなくなってた。



久香はまだ戻ってこない。




「ねぇ、遥菜ちゃん。もし、逆の立場だったらどう思う?」


翔さんがカウンター越しに問いかける。


「君たち2人、本当に仲良しだよね。家族みたいにお互いを頼り合ってる。そんな関係なのに、久香ちゃんがこの事を知ったらどう思うかな?」





翔さんに言われ、ハッとした......。





確かに、翔さんの言うとおりだ。


私が久香だったら...。



打ち明けて欲しいと思う。

私たちの間に隠し事はあって欲しくないから。

力になりたいから。






「今はまだ気付いてないけど、それだけ痣や傷が付いてたら、知られるのも時間の問題だと思うよ」


俯いて考え込んでいた私に、翔さんは言った。