青のキセキ

ゆっくりと、翔さんの顔を見上げる。

いつの間にか、私の目には涙が浮かんでいた。



「やっぱり...」



翔さんは、大きなため息と共に呟いた。




携帯を持って出て行った久香が気になり、店の入り口を見る私。



「久香には言わないで下さい。私なら大丈夫だから...」


「遥菜ちゃん...」


「彼が悪いんじゃなくて。彼を怒らせる私が悪いんです」


「.......」