――――【遥菜と久香】――――
「何?どうかした?」
トイレに来るように合図され、トイレの前で話す私達。
「遥菜、海堂さんのこと好きなの?」
「!!」
「だって、触られても震えてないから」
「――――何言ってるの、久香。課長には綾さんがいるのに。好きになるわけないじゃない。震えてないのは、一緒に仕事してて慣れたからだよ」
「遥菜、本当のこと言って?海堂さんに触れられて震える代わりに赤くなるなんて、恋してる証拠じゃない?」
「それは...」
「好きなんでしょ?」
「..........」
「遙菜、さっき私のこと『幸せそう』って呟いたよね?それって、遙菜も幸せになりたいから、そう呟いたんじゃないの?」
「久香、私は...」
「遙菜も好きな人と一緒にいたいんじゃない?」
