医務室のベッドに美空を横たえ、ベッド横のパイプ椅子に座る。


しばらくすると、美空の震えも治まり、荒かった息も普通になった。


何があったのか、無理やり聞き出す。




石川に誘われ、腕を引っ張られただと?


俺が居ない間に、そんなことがあったのか。





目に涙を溜めて話す美空から、目が離せない。



泣いているのを俺に見られまいと、顔を向こうにする美空。

石川を傷つけたのでは...と気にする美空。




どうして俺はこいつを放っておけないのか。



目の前で泣いている美空を抱きしめたいと思った。




声を堪えて泣く美空が堪らなく愛しくて。



腰を上げベッドに座り、美空の頭に手を添えた。