――――店内にて――――
「おい。大和。遥菜ちゃんに変なこと、するなよ」
レジを打ちながら、大和に向かって言葉を投げる翔。
「は?どういう意味だよ」
「お前、遥菜ちゃんのこと気に入ってるだろ」
「ばーか。何言ってんだ」
笑って誤魔化す大和に翔がさらに追い討ちをかけるように言う。
「お前は、どうでもいい相手にあんなことするヤツじゃないだろ?」
大和の目を見る翔。
ぶつかり合う視線――。
「深い意味はないさ。ただ.....」
大和の視線がドアの方を見る。ドアの外には遥菜がいる。
そう思うと、大和の目が自然と細くなった。
「何かに怯えるあいつが...。ちょっと気になるだけだ」
「大和。遥菜ちゃんの傷は深い。お前は自分の家庭のことだけ考えろ。綾とはまだ仲直りできてないんだろ?」
翔に指摘され、何も返せない大和。
「お前も知ってる通り、俺は綾が嫌いだが、お前には幸せになってもらいたいと思ってる。ま、お前と綾のことは俺には関係ないけどさ」
「あぁ、分かってる。また来るよ」
会計を済ませ、店の外に出る。
