「華純、今日の学校どうやった?」


「今日?
今日は、うちのクラスに大阪から転校生が来たよ」



いつもはこんなこと聞かないのに…



珍しい。


「へぇ…名前は?」



「名前?斎藤純夜っていう男子だよー。」


『斎藤純夜』


その名前を出したとき、確かにお父さんは様子が変わった。




「…そうか…戻ってきたんやな…二人とも……」




なんてお父さんの小声でつぶやいた事なんて、あたしは聞いていなかった。