「なぜ
梨花ちゃんは
あの男たちに狙われているのですか?」







猛スピードで
走る車の中での沈黙を破ったのは
レンくんだった。







「違うよ?
梨花を狙ってるんじゃないんだ。」








政康くんが
レンくんの質問に答えた。









「あなたですよ。
玉森レンさん。
あの人たちの本当の狙いわ。」









車は
人気のない公園に止まった。









「僕が狙い…?」










レンくんは
明らかに動揺していた。








「動揺するのも
無理はありません。
なにしろ
玉森レンさんは
今までそんな事には
無関係でしたから…。」









ニコリと
空さんが笑う。