「梨花…。」 私を呼んだ声は一発で誰か分かった。 「ダイゴさん。」 私は、その場から動けなくなる。 彼の瞳は悲しげだった。 どうして…。 「…。 政康とつき合ってるのか?」 「そうだよ。」 数秒間の沈黙があった気がする。 だけどこの数秒間はとても重々しく、数秒間には感じられなかった。 「梨花は…。 幸せか?」 「え…。」