「とりあえず外出る?」 「大丈夫だよ。」 静かなテラスに不釣り合いな私の心臓がどくどくと音をたてているのはきっと…。 「…。 梨花と政康…。」 あなたのせい。 「ダイゴ…さん。」 久しぶりに見たダイゴさんは、一段とカッコ良くなっていた。企業を引っ張るのにふさわしいスーツ、時計…。 私の執事をしていたころとは、全く違ったダイゴさんがそこにはいた。