「そ・れ・に、高校一緒のトコ受けたんでしょ?」

ニヤッと笑いながら聞いてくる紗江。

「高校生になったら…告おうかな。」

「え!?ホント!?がんばれ!!」


高校1年の5月。

告おうと思って塾の帰り稜を呼びとめようとしたとき。

「なに、おまえ木下が好きなの!?」


…え?

「バッ…でけー声で言ってんじゃねーよ!!」

眼に映ったのは、照れる稜と稜の友達の玲央。

「木下って、オレのクラスだろ!?なんでなんで!?あんま美人でもねーじゃん」

「玲央迎えに行くとき6組いくだろ。そんときに…可愛いやつだなーって思ったんだよ。」


木下…?

ってあの子…?