それでも、家になんか帰りたくない。
あんな家には2度と...
体が自然と震えた。
将史の前なのに止まらないよ。
そんな私を後ろから優しく包み込んでくれた将史。


「平気か?」


「将、史...」


私はそのまま将史の方に向き直り、将史の腕の中で泣いた。
将史はそんな私を何も言わずにただ抱きしめてくれていた。