そんな時だった。 「麻衣っ。やっと見つけた。」 そう言って後ろから力強く抱き締められた。 素肌が触れ合う感触にドキドキと胸が高鳴る。 「せ、ん……ぱい…?」 「ちょっと目を離した隙に居なくなったから心配した。」 気付くの遅いだとか、色々と言いたい事はあったけれどどれも言葉にならなくて…。 「稜、先輩っ……。」 結局どれも言えなかった。