私が今居る所はピランルト・タウンの服屋さんだ。
ピランルト・タウンと言えば前に一度、龍たちと行ったことがある超高級なデパート。そこに今、私は来ているのだ。
と、いうことはだ。今まで着た服や靴やアクセサリーを全部買ったら大変な額になるだろう。
前に朋さんがここで色々と訳の分からないものを買ってくれたくらいの額くらいになると思う。あの時は確か、一万円札が何枚も財布から出されているのを見た。それを見て本当に朋さんって何者なんだと思った。ビビった。
と、まぁこんな感じだから決して安くはないだろう。私じゃ絶対買えない値段なんだろう。
だから。
「真理子ちゃんっ、買わなくていいです!服は自分でなんとかしま「すいませーん!これ全部買うので包んでくれる?」うえええぇええ!!!」
ちょっ、真理子ちゃんんんんん!!
真理子ちゃんの言葉に思わず大きな声を出してしまった。おかげで他のお客さんや店員さんの視線を浴びてしまった。だけれど構っていられない。ぜぜぜ全部だなんて無理だ。
真理子ちゃんから大量の服や靴を受け取っている店員さんに「ぎゃーーー!!!」叫び声をあげる。
「買わなくていいです!買わないです!」
「なんでよ。買うわよ!」
「嫌だよ!高い!!このワンピースの値段何円だと思ってんの!?」
「えー、何円なの?」
「それすらも把握してないとか怖い!」
首を傾げる真理子ちゃんに頭を抱える。
それからチラリ。
ワンピースについている値札を凝視する。
ゼロが12345………、恐ろしくて目を逸らしてしまった。
とにかく、
「私はいらないから!!真理子ちゃんの服買いなよ!」
「もー、分かったわよ。本当、つれないんだから。」
つれないとかそういう問題じゃないと思うのは私だけではないと思う。

