天使の毛布




「グレンじゃねえか」



第7隊の執務室には、いつもの三人組の代わりにグレン兄さんがいた。



来客用のソファーに座り、おそらく出版社から持ち出してきたらしい仕事をもくもくと進めている。



グレンは、はちみつみたいな色の短い髪に、それから右目の下に緑色のクローバーの刺青が目印の物静かなお兄さんである。



グレンはヒツギと双子を見ると、手を留めた。



「…なに、子連れ?」


「子連れいうな。
さっき門のところで拾って来たんだよ」



アルに用事があるんだと、と付け足して、ヒツギはグレンの向い側のソファーにどっかりともたれかかった。




「グレンにいちゃん」



「…あれ、ナツキ、ブランケットは?」




グレンはナツキの背中の寂しさを見て、首を傾げた。



ひー兄ちゃんと違って、グレンはよく人の事を見てくれる。




「盗まれた!」



ナツキは容赦もなく主張した。