天使の毛布




「なんだ、双子じゃねえか」



いきなりがっしり頭を掴まれ、ナツキは驚いて振り返った。



すると、西洋の島国には似つかわしくない、派手な緋色の着流しを着て日本刀を腰にぶら下げた、赤髪のちゃらんぽらんがいた。



「ひー兄だ」


「ちゃらんぽらんは余計だろうがよ」



ヒツギはクマのできた目を擦りながら、大袈裟に欠伸をした。



「お前らなにやってんだ、こんなところで」



「アル兄に用があんだけど、このおっちゃんが入れてくれねーんだ!」



ナツキはビシッと衛兵を指さした。


ヒツギの重たい眼と視線がかち合うと、衛兵は恭しく敬礼をする。



「…アルになんの用だよ、帰ってからでもいいだろ」



「今すぐ!
今すぐに問い詰めねえと俺死んじまうよお!」



「なんだそれ」



駄々をこねて腕を振りまわすナツキを、それをヒツギが呆れ顔で見ている。



ナツミは、この人がいいよって言ってくれたら、入れそうな気がすると思った。