天使の毛布




「うるさいっ!
ぼんてんでもはんてんでも、俺の友達をバラバラにしちゃうアリス姉なんて嫌いだっ!

嫌いだ嫌いだ嫌いだ嫌いだ、大っ嫌いだーっ!!」



うわああああ、と盛大に叫びながらナツキはテントを出て行った。



途中入ってきたユーインとすれ違い、心配そうな視線が送られる。



「だからちゃんと話した方がいいっていったじゃない」



「だって…」



アリスは悲しそうに、放り投げられた耳と足の一部を手にとって眺めた。



「ねえアリス姉、もしかしてさ」



取り残されたナツミは、糸の通されたブランケットの縫い目をしげしげと眺めている。


振り返れば、聖母のごとき暖かい目が潤んでいた。




「嫌われちゃったかな…」



「あたしが説明してきてあげようか」



ユーインが投げやりに言う。



「いいの。
やっぱり悪いことしちゃったもんね…」