「ねーねーゆーちゃん、アリス姉知らない?」
ユーインの裾に双子がすがり、彼女は小さな子どもたちの背丈に合わせてしゃがみこんだ。
「どこ行ってたのよ、みんな心配してたのよ?」
「いいからっ、アリス姉いまどこにいるのっ!
早くしないと僕のブランケットが捨てられちゃうんだっ!」
「毛布なら最近繕い直したばかりだったと思うけど…アリスなら、自分のテントにいるんじゃないかしら」
今日の稽古はすでに切り上げているし、と付け足してユーインはテント群の一角に目をやった。
黄色いテント群の中では、忙しそうに団員たちが機材を運んだり食事の支度をしていたりしている。
いつものアリスなら、この時間帯食事の支度を手伝っている頃だろう。
ナツキはアリスのテントに向かって突っ走っていった。
「あっ、ちょっとナツキ!」
「あ、ありがとねゆーちゃん!」
双子は揃って走って行った。


