天使の毛布




そういえば、ブランケットは長年肌身離さず持ち歩いていた所為で、かなり汚れてぼろぼろになっていた。



この時双子の頭に閃いた考えというのはつまり、アリスが新しく買い替えたのではないかという疑い。



ということは、ブランケットは捨てられたということなのか。




「帰ろうナツキ!」



「うんっ」




双子はお互い手を握りしめると、突進する勢いでドアを押し開けあわただしく飛び出して言った。



背中を見送るジンの目は、いつもの通り無機質で落ち着いていた。




「おいヒツギ、送ってってやれ」



「俺かよ!」



「保護者がいなくては門前で足止めされるだろう」




早く行かせてやれという気遣いはともかくとして、ヒツギは跡を追いかけるのを少し渋る。



グレンが「早く行け」と、まるで蝿でも追い払うような手振りをした。




「あーっ、わかったよ行けばいいんだろ行けば!」




ソファーから立ち上がると、ヒツギは着流しの胸元を織り込んで裾をまくりあげた。



そろそろ上着がほしい季節である。