執務室の主が帰って来たのは、それから約4時間後のことであった。
ここの国では昼食をとる習慣が無いので、まだ腹が慣れないヒツギは隣のキッチンを漁って適当に食う物を作った。
「珍しいというか、予想外の客だな」
ジンはその涼しい顔を僅かに曇らせた。
ナツキのブランケットが無くなった、なにか知らないかと問われると尚更不愉快な色を浮かべる。
「俺よりアルに聞くべきだと思うが」
「アル兄が、そんなことするわけないじゃんか!」
「その理由に俺は当てはまらないのか」
単にジンが意地悪で嫌な奴だから、というナツキの偏見だけで、彼は容疑者にリストアップされてしまったわけだが。


