「あのね、それで、昨日ジン兄とレイン姉ちゃんがうちに来たっていうの」
「…へえ」
「それで、ナツキがどうしても怪しいっていうから」
ナツミの解説に、ナツキは涙をぼろぼろこぼしながらただ黙って頷き続けている。
「まさか、ジンが盗んだと思ってんのか」
ナツキがまた頷いた。
「そんなわけねえだろ」
「わかんないじゃんか!」
「…泣くな」
グレンは10歳の泣きじゃくる男の子を抱え上げ、膝の上であやした。
栗色の髪の毛に顔を伏せ、ヒツギの方をじっと睨んでくる彼の紫紺の両目は明らかに咎めている。
気が使えないお前も子供だな。
そう言われているに違いない。


