ここを出る時に秘書に“最低”と言われた。


「・・・しってるわよ・・・」


本音が小声で出てしまった。


「はっ?」


「午後に会議を開きます」


「これ、資料です。各店の店長を2時に会議室に呼んでおいて下さい」


社長室を後にした私達は


「ぅぅぅぅ・・・」


「唯巫はギャップありすぎだよ」


トイレに駆け込んで泣いた。


「だって・・・」


「取締役の決定に文句なんて言えないっしょ?」


「そぅだ「ねぇねぇ聞いたぁ?」


店員が入ってきた。


「今日、お偉い様が来てるってさぁ」


こんなとこで話す事か?


「それが、なんでも社長をクビにしたらしいよ?」


「それ聞いた。なんでも小娘らしいよ?名前はぁ確か~「唯巫行くわよ」


「そうイブ・・・!?」


「えっ?」


「会社の気密はこんな所で話すもんじゃないわよ」


「「・・・・」」


梨花が凄みを利かし女子を黙らせた。


トイレを涙目で出たら


〝ドンッ〝


誰かとぶつかった。


「唯巫?」


この声?


「あっ、この間のイケメンじゃん」


この香り・・・この温もり・・・知ってる。


「・・・なんで私の事知ってるの?私はあなた知らない」


苦笑いをした男性


「前世で・・・って言ったら笑う?」


この時すんなり“あぁ”って思った。