でも カンナが、 好きになった人だから カンナに、人を好きになる気持ちを 与えてくれたから カンナが、『生きて』と 最後の力で守り抜いた人だから… 「これからは、カンナのために…誰かのために生きて…」 私に言えるのは…それだけ。 スルリと、私の手から、レオの指が静かに離れていく。 「…もう、二度と会うことはない。」