「ななー、やばい、次数学あたるー」 授業開始まであと一分。 ふと、窓から見える屋上に 視線を走らせたときだった… 「っ!!!!!!」 -ガタッ!!! 「え、なな!?どうしたの?」 いきなり勢いよく立ち上がったななに、 マリアが驚いた様子で顔を上げる。 「ごめんマリア。先生に保健室行くって言っといて」 「え…なな!?」 早口でそれだけ言い残し、教室を走るようにして出て行く。