「こっちは、麻生を返してもらわなきゃいけねーし」 しんとした静寂を破ったのは、 蓮だった。 「あいつの腐った考えを変えてやるのはムリだが、 最新兵器と殺人人間どもくらいは、何とか手を打ってやるよ。」 言いながら笑みを浮かべる蓮に、 カンナが涙で濡れた瞳を開けて蓮を見る。 そこには微かに驚きが滲み出ていた。 だがすぐに… 「ありがとう」 カンナは嬉しそうに笑った。