「…。」 …あれ? 数時間後、 蓮はいつの間にか閉じていた瞼をゆっくりと開けた。 やべ。 寝てたのか。 ぼーっとする視線の先には、電気が付けっぱなしの見慣れた天井。 「……」 蓮はムクリと上半身を上げる。 (…みかん食いてえな。) 呑気にそんなことを考えていたとき… 「…っ」 蓮はこの部屋に、自分以外の存在がいることに気づいた。