私は思わず眉をしかめる。 「あなたが認めるほどの、修羅の力を持っていてもですか?」 瞬間、 レオがククッと不適に笑い出す。 「…無理だ。あの女は、 自分でも無意識に、修羅の力を制御してしまっているからな。」 自分の力を、制御…? 「無意識に…?」 私のつぶやきに、レオはコクリと頷いた。 「『騎兎族絶滅事件』… あいつは自分の両親を殺された憎しみで、幼いながらにして何人もの人々を半殺しにした。」