「まあ、普段のあいつになら、勝てるだろうな。」 「は…?」 レオの独り言のようにもとれる小さなつぶやき。 だけどそれはしっかりと自分の耳に届いた。 「普段のあいつになら」…? 眉をしかめながら、私はレオを見つめた。 同時に頭に対し、不機嫌な声が口から漏れる。 だけどレオは、そんな自分の態度を面白がるように笑みを浮かべた。 それが逆に気持ちを逆なでしていく。 「普段のあいつになら、とはどういう意味でしょう…?」