「いずれにせよ、」 レオがフッと笑みを浮かべる。 「ななはこの建物から出ることはできない。 それは李亜である君らが一番よく知っていることだろう」 「…はい。」 確かに… ななはあんな啖呵をきってまで行ってしまったけど、 たとえ伝説と謳われていようと修羅の血を引いていようと、 私にも勝てないような実力でここを抜け出せるはずがない。 恐らく数分後のななの未来は、「再びここに戻る」か そして… 突っ走って死ぬか、のどちらか…。