もう一度聞くと、見た目からは予想外の返事が返ってきた。 「ふ…やられたな。」 自称気味に、だけどどこか楽しそうにレオは口元を緩める。 そして流れ出る血を拭うこともせずに私の腕から離れて立ち上がった。 「まさか、修羅の力があれほどとはな。」 言いながらななの出ていった、開け放たれたドアを静かに見つめている。 私もつられるようにしてその先を見た。 そこは闇。 そして… ななは、 あのドアの先が何なのか、理解した上で出て行ったのだろうか…。