呆然と悲惨な事態の部屋を見つめていると、崩れた壁の中から呻き声が聞こえてくる。 「レオ…っ!」 我に返り、私は慌てて苦しそうな呻き声の元へ駆け寄る。 よく目を細めると、煙の中で埋もれているレオを見つけた。 「レオ、大丈夫?」 すぐに崩れた山からレオを掘り起こし、自分の首に腕を巻かせて起き上がらせる。 レオの額からは、尋常じゃないくらいの血が流れている。 「大丈夫ですか?」 「…ああ。」