驚いたマリアの表情が、今度は側に立つ爽へと向けられた。 …だが、爽の言葉に否定することはできない。 そういえば…と先ほどまで買い物していたときの神崎さんとの会話を思い出したからだ。 『驚きましたー。あんなに有名なのに、黒竜ってたったの5人しかいないんですよねー?』 『黒竜のみなさんは、いつもあんなに仲がいいんですか?たまに一人一人になるときは?』 神崎さん… 2人のとき、いつも黒竜の内部を探るようなことばかり聞いてきた。