「で、なんて病気?」


手を頭の後ろで組んだミチルが、あだ名でも聞くような口ぶりで尋ねた。


答えるお母さんの声音は消え入りそうに頼りない。


「ふーん」


病名を聞いたミチルの返答は、この場にそぐわない、素っ気ないものだった。


いたたまれない気持ちになり、ミチルを軽く睨んだあと、お母さんに向き直った。