看護士さんに付き添われ、診察室に入った。


主治医は女性だ。


おっとりした彼女も今日に限って表情が硬い。


きっと、私の後ろに立つお母さんはもっと強張ってることだろう。


「来てもらったのは他でもないわ。ユイちゃんに大切な話があるの」


先生は口火を切ると、病気の進行具合を事細かに伝えた。


オブラートに包んだ物言いだけど、十分チクチク痛い。


お母さんのむせび声が聞こえる。


当人の私が泣く前に泣かないでよ、と怒りたくなった。