未来GIRL

海面の波を後ろに押し出しながら船が進む。


思ったより揺れない。


「兄弟島ってどんな島?」


エンジンに負けないよう大声でがなった。


「鬼瓦島からすぐよ。二時間もあれば着くわ」


「人は住んでるのかな」


「無人島みたいよ」


「オレ初めてだよ。無人島に上陸するの」


「ワタシもよ」


「漂流したりしない?」


「ワタシがついてるのよ。するわけないじゃん」