「バス乗り過ごしてさ…
友達と待ち合わせしてたんだけど、
もう間に合わなくて…」
「じゃ、乗ってけば?」
と、秋坂は当たり前のような顔で言った。
「悪いよ!秋坂今から帰るんでしょ?」
「全然いいって!
ほら、後ろ乗れよ。どこまで?」
「じゃ、遠慮なく…
駅前のファミレスまで行きたいんだけど…
かなり遠いし、
方向同じところまででいいよ!」
恋人でもない男子と二人乗りなんて、
若干抵抗がある。
そんな気持ちを察しないで、
秋坂は自転車をこぎ始めた。
「あ、俺の二人乗りの安全性は
保障しねぇからな!
事故っても文句言うなよ~」
「確かに秋坂の二人乗り不安定すぎ!(笑)
事故とか絶対許さないから!」
あたしは冗談半分で言った。
「おいおい、人に送ってもらっておいて
文句は一丁前だな~(笑)
ま、危ねぇし腕回しておけば?」

![[詩集] コイノカタチ.](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.761/img/book/genre13.png)
